ディンキン図
能書き
物理のための Lie 群とかいうような本を読んでいますと、三次元の回転群や二次元ユニタリー群などの Lie 代数を見た後、より一般的なルート図を出してきて、次に回転群やユニタリー群の他にどのようなルート図が可能なのかをソ連の数学者ディンキンによるディンキン図によって証明して分類を尽くします。
(これに引き続いて、ウェイトを定義して、ルートとウェイトで議論を続けるのかと思いきや、突如どこからともなくヤング図とワイルの指標公式が降ってきて、ルート図を全く使わずユニタリー群を分類し始めたりして、そんならはじめっからこっちをやれよと言いたくなる展開でずっこけるのですが、すぐに素粒子の分類に入って誤魔化されます。そもそも、有限群のところで群は指標に尽きると言っておきながら、連続群に入るや指標のことをすっかり忘れてルート・ウェイトで話は尽きるようなそぶりを見せつつ、結局天下りのワイルの指標公式で指標に戻る所が、ドリフや植木等なみのずっこけ劇です。ヤング図とワイル公式から行きたければ↓)
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そもそも、実ベクトル、複素ベクトル、四元数ベクトルのノルムを保存する線形変換として、回転群、ユニタリー群、シンプレクティック群は素直に出てきます。これらの群は比較的古くから知られていて、ワイルの本の題名にちなんで古典群と呼ばれるようです。一方、八元数の場合は結合則が成り立たないため素直に線形変換を作れず、例外群と呼ばれる少数の場合だけが可能になります。例外群は、ディンキン図によってすべてが出尽くしていることが証明されます。その証明はそれほど難しくない不等式によるのですが、その中で妙な式が出てきます。(八元数から先は、体をなさないので考えなくて良い。)
古典群 -不変式と表現- (シュプリンガー数学クラシックス 第)
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丁度、以下のブログにその証明がありますが、その中でも「重み2の辺を1本だけ持つ場合」のところで『ここでなぜか を考える。』と言ってます。ホントになぜこう置くのか昔から妙に思っておりました。
はじめに勉強した時は、鉄のカーテンの向こう側の妙なテクニックだなと思っていたのですが、よくよく考えるとこう置くことで、一番きつい条件の不等式を解いていることを示せなければ、分類を尽くしていないように思います。そこで、この妙な式(ベクトルの置き方)について考えてみます。
眠くなってきたので式だけw
上記ブログ 『重み2の辺を1本だけ持つ場合』参照のこと。
解くべきは、不等式を用いての条件出し。
ここではベクトルの係数を任意実係数としてより一般的に考える。
すると、 の条件の下で、
の方も同様。
内積はより、
不等式
不等式の条件を出来るだけ厳しくするには、ベクトル長(ノルム)をできる限り短く小さい値に、また内積は出来るだけ大きい値にすればよい(積を大に)。
ところでこのベクトル長の式は、数学的に解くのはめんどくさいが、物理的には両端が壁に固定された、ばねで結ばれたpないしq個の質点の作るポテンシャルエネルギー(ばね定数・質量は1、係数は壁からの距離と見なす)に対応している(?w)。したがって、ある両端の長さに対する最低エネルギー状態は、質点がそれぞれ等間隔に並んだ場合に実現される。これは、がに比例することを意味する。比例間隔は不等式の両辺でキャンセルされるので、結局は、、とおいて構わないことになる。こうして妙な式が出てくる。
間違ってたらゴメンw
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