HPC 分野向けのコンパイラ探訪
最近色々な講演動画を出してくれているドイツのスパコンセンターの講演シリーズの一つだと思います。
講演者は学術界の人間ではないせいか、かなりイラッとくる講演ですが、内容は面白い部分もあり、半分しか聞いてませんでしたが勉強になります。Compiler Explorer のマニアックな使い方なども実演してくれます。
C++ のソースでのベクトル化の話が出ていましたが、Fortran では 40 年くらい前に通った道のような気もします。 浮動小数点数の結合則の破れから総和がベクトル化されないとか例が出てましたが、むしろ演算子の評価順序の C++ の言語デザインの欠陥のような気もします。ただソースコード上で明示的にその辺の指定が可能になっているのは良いなぁと思います。
また Fortran では 35 年も前に Fortran90 で導入され、イマイチ問題ありということで Fortran 2018 あたりから deprecated になった where 節を C++ は今から入れようとしているようです。スマート・ポインタ、Module などに続き Fortran 90 の元居た方向に向かって走っていっているようです。以前に BLAS/Lapack 互換のために、Fortran 的な呼び名の界面/インターフェースが C++ 規格入りするという噂も聞きましたが、その後どうなったのでしょう。
スライド
スライドも静的な PDF ではなく、ヒラヒラした動的なものでイラッときます。