落合 淳思 著『甲骨文字の読み方』が面白いです。程度を落としてやさしく書いてあるので、ささっと読めてちょっとだけ甲骨文字が読めるようになります。文のパターンが決まっているので他の本の甲骨文字を見ても、干支と前置きくらいなら認識できて「読める!!読めるぞ!!」とムスカ気分が味わえます。殷代まで遡ると漢字の象形文字比率が高いことを知りました。参照文献がないのが玉に瑕。
同じ著者の『甲骨文字に歴史をよむ 』も面白いです。マルクス主義史観に犯されて殷を奴隷制社会にしなければ気がすまない人々への批判なども交えてあって、「がんばれよ!あんちゃん!」と応援したくなります。ところどころ亀には尻尾が無いとか妙なことも書いてますw
白川静の本は、いまいち論証が無いまま次々と漢字の起源を断定していくので、どこまで信じていいものか当惑がありましたが、上記の本を読んだ後は論証の部分が埋まった感じで相場観がある程度ついた気がします。気のせいかもしれませんがw 以前に読んだ本も新たに面白く感じられました。