coarray の歴史
J. Reid, Bill Long, and Jon Steidel による「History of coarrays and SPMD parallelism in Fortran」が出たようです。オープンアクセスで読めます。
J. Reid は Fortran Explained でおなじみ Fortran 界の偉い人、Bill Long は Cray の Fortran03/08 紹介で勉強になるいい記事を書いていたと思います。Jon Steidel は intel の人のようです。
https://dl.acm.org/doi/10.1145/3386322
まだちらっとしか見てませんが、初期の発想や実装について書いてあるようです。面白そうです。
追記: 色々な事情が書かれていて面白かったです。Co-Array から ハイフンが落ちて coarray になったわけとかw coarray の機能選択の背景なども書かれています。J.Reid は coarray 推進派だったので、反対を押し切ったところもあるようです。
g95 の開発がある時を境に止まったのは、開発者の Andrew Vaught が PathScale に就職したからだと初めて知りました。方向性の違い(f03 優先か coarray 優先か)から母屋を取られたような形の GNU (gfortran) のグループと袂を分かって、個人プレイに戻った後更新が止まったのでどうしたのかと思っていましたが・・・ 音楽性の違いから解散w
参考:Bill Long, Fortran 2003 and Beyond
- 作者:Metcalf, Michael,Reid, John Ker
- 発売日: 1996/07/11
- メディア: ペーパーバック