Ternary computer
ソ連で三進法のコンピュータが作られていたようです。名前は Setun 。
三進法だと補数表現をとっても、負の絶対値最大値と正の最大値が二進法のようにずれることが無くなっていいかもしれません。
数値計算ルーチン集の料理本へのたとえの起源は?
1985 年に初版が出て、80 年代後半から 90 年代前半に一世を風靡した Numerical Recipes 。Fortran, Pascal, C, Basic と種々の言語に対応しつつ、好評で第二版や Fortran90 版も出ましたが、インターネット時代をむかえて本のプログラムリストにバグが多いと被害者のホームページが出来たりして、少なくともフロッピー版のソースコードに別途配布されているパッチを当ててから使えと言われるまでに評判を落としました。
その後第三版は C++ 言語版のみで出版されましたが、なんとなく空気になってしまった気がします。
Numerical Recipes は、そこそこ最新の解法を、お料理レシピ本よろしくざっと並べて、あんまり堅苦しい数理解析抜きに概説してくれたのが人気の理由と言われていました。
この数値計算ルーチンを料理法にたとえた起源は何なのか?少し調べてみましたが、今の所よく分かりませんです。The FORTRAN COOKBOOK という本が 1980 年に出ていますが、数学科の学生向けの講義の題材で、数論、代数、解析、ゲーム理論を扱っており、数値計算ルーチン集ではありません。
1968 年に A Handbook of numerical Matrix inversion and Solution of linear equations という線型方程式の解法を集めた本がありますが、PREFACE に百科事典の比喩を取っております。
PREFACE
A Handbook of Numerical Matrix Inversion and Solution of Linear Equationsis intended to be nearly encyclopedic, and was written with the hope that it might provide a single reference source for the “average” scientific programmer with an A. B. and a mathematics major.
1978 年に G. E. Forsythe 等の数値計算ルーチン集本があって、 State of the art の解法を人にも読みやすく書いて Black Box と言わないまでも Gray Box で使えるようにしたとあって、精神的にはレシピ本に近づいていますが、形式的には章末に問題もついて、普通の数値計算本のようになっています。料理本に関する比喩もありません。
この本の中に、いくつかの代表的計算機の浮動小数点数形式のまとめ表があって、そのなかにロシアの三進数コンピュータが混じっていましたw
CiNii 図書 - 計算機のための数値計算法昔、数値計算ルーチン本で料理のレシピの比喩を見たような気がするのですが、幻の記憶かも知れず曖昧です。もう少し調査を続けたいと思います。