非結合代数と浮動小数点数
浮動小数点数では結合則が成り立たないわけですが、単位元は存在し、交換則も成り立つので、可換 Loop になっています。(ただし IEEE754 では NaN とか ±∞ が引っかかりますが)
よって、x + (x + y) = x + (y + x) = (x + y) + x = (y + x) + x が成り立ち、x + (y + x) = (x + y) + x のような弱い結合則が成立していて flexible algebra と呼ばれるものになっているようです。
しかし、なにか易しくて良い情報はないかと可換非結合代数 (commutative non-associative algebra) で検索しても大したものは引っかかりません。例外 Lie 群で二番目に簡単な 群の所で出てくる Jordan 代数がまさに可換非結合代数になっていますが、この場合上記のものに加えて (xy)(xx) = x(y(xx)) という別の弱めた結合性が成り立っているので、あまり参考にならない気がします。
コンピュータ系の代数は(離散値を扱っているし)、普通の結合則から入れてゆく(上図の右側の道筋)形で話が進み、並列化などもその上に立脚していますが、浮動小数点数は結合則が成り立たないので(上図の左側の道筋)、枠組みをよく考えなければならないのじゃないかと思います。(浮動小数点数では本質的に無理だとかw)
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