fortran66のブログ

fortran について書きます。

Intel Visual Fortran Composer XE 2011

Intel Visual Fortran が名前を変えて、Intel Visual Fortran Composer となった模様です。Fortran2003への準拠度はかなりあがったようですが、Parameterized derived types などは、まだ全く手がついていないようです。

ちなみに、日本語 Visual Studio 2005 に統合させると、Fortran 設定ファイルがうまくインストールできずに、シンタックス・カラーリングなどが崩壊しました。これは、アンインストールや旧バージョンの上書きインストールでも解消せず、半分死亡状態になります。たしかに、注意書きに日本語にはまだ対応していないとあったんですが、ドキュメントの類の翻訳の問題かと思ってました・・orz

それにもかかわらず、Fortran2008 の Co-Array 機能や CONTIGUOUS オプション等が取り入れられていました。これは、並列化コンパイラとしての機能を優先しているためではないかと想像されます。

Fortran2008 規格の肥大化したことで、Fortran2003 完全準拠コンパイラが出る前に、つまみ食い的に Fortran2008 の機能が採用されてゆくことが懸念されておりましたが、その通りになりました。これはマルチコアCPU対応の並列化コンパイラを推進したい Intel 的には当然の行動と思えますが、国際標準規格としての本来の姿からは離れてゆくことになります。

長年デファクト・スタンダードでやってきたので、まぁいいような気もしますが、正直 Fortran 規格は肥大化しすぎだと思います。

なお Fortran2008 は、ファイナル・ドラフトが若干の修正を経て正式規格として認定されたようです。http://www.nag.co.uk/sc22wg5/

20 September 2010

Fortran 2008 The FDIS has been approved 18-0-15, see N1836. We can expect publication by November.

Co-Array についてのまとめの最新版が、同じNAGのサイトの文書番号 N1824 に出ています。

N1824 Coarrays in the next Fortran Standard (Reid) - supersedes N1787